「口は災いの元」は高確率で真実


 世の中には運命の悪戯と言いたくなるような巡りあわせというものが存在する。
 例えば、定位置に置いていたはずの眼鏡が見当たらずに探し回ったせいでいつもの電車に乗り遅れ、その結果、重大な事故に遭遇するのを免れたとか。急用が出来た学友の代わりの人数合わせとして渋々出席したはずの合コンで生涯の伴侶と巡り合ったとか。あるいは二股男が浮気相手とデート中に本命彼女とばったりと出くわし、二股を知った両方の女から罵倒された挙句に振られたとか。
 そうして、五番隊隊長と十番隊副隊長が遭遇し、瀞霊廷通信の号外を華々しく飾った事件も、そんな運命の女神の気紛れが引き起こしたものだったのかもしれない。

 その日、五番隊隊長の日番谷絢女と十番隊副隊長の松本乱菊は揃って非番だった。
 二人は百年来の親友なので、計画的に日程を調整し非番を合わせて外出するということも少なくはなかったのだが、この日については非番が重なったのに作為も計画性もまるでなく、本当に偶々であった。とはいえ、仲の良い友達同士である。職業柄休みが不規則で日程調整も難しい非番が偶然に重なったと知ったなら、これ幸いと共に遊びに出掛ける計画が瞬く間に纏まるのは道理というものである。
 そこで、二人は瀞霊廷の外れに新しく出来た「茶房・上弦の月」という甘味処を訪れることにした。
 瀞霊廷の中心街に店を構える老舗の茶舗である「村上屋吉衛門」が、岸谷地区に新設した茶房で、甘いもの好きな女性死神の間ですでにかなり話題になっていた。茶舖の経営だけに、抹茶や煎茶などの茶類が充実していることは当然として、評判を攫っているのは何といっても甘味である。
 上弦の月が話題を集めている点は二つあった。一つは現世のレシピを取り入れた新しい茶スウィーツを提供しているということである。具体的には抹茶パフェ・焙じ茶パフェ、抹茶チョコのフォンダン・ショコラや焼き菓子といった茶テイストの洋菓子類だ。現世のカフェであれば、この手の茶スウィーツを扱っている店は多い。しかし、洋菓子店そのものがまだまだ少ない瀞霊廷ではかなり新奇な甘味だと言えるのだ。職業上の特典として現世に遊びに行ける上位席官と異なり私用では現世に行けない下位席官以下の死神や、そもそも現世とは無縁な瀞霊廷に住み暮らす一般人には好評を博している。
 ちなみに村上屋吉衛門は流魂街の住人から生前パティシエとして生計を立てていた者を捜し出し、上弦の月で提供する菓子を作らせているのだそうだ。岸谷地区に店を構えたのも、そこが瀞霊廷の外れとしては珍しく上級貴族や裕福な商人の寮が集まる風雅な地区となっている上に、南の朱洼門に近いということがあったからだ。流魂街出身のパティシエを瀞霊廷に入れるのは極めて難しい為、南流魂街一番街区に建てた工房で菓子を製造させて、朱洼門から運び込んでいるのである。日持ちのする焼き菓子は別として、ケーキなどの生菓子やアイスクリーム類は運搬距離が短いことが重要になってくるので、裕福な貴族たちを顧客に見込める上に門にも近い岸谷は理想的な立地だった。
 だが、絢女と乱菊は茶スウィーツを目的にわざわざ岸谷へ赴いたわけではなかった。隊長格であることからかなり自由に現世に赴くことが出来る上に自分自身で高いレベルの洋菓子を作成できる二人にとって、茶スウィーツはそこまで目新しくはなかったのだ。無論、甘味好きの女性として興味がないわけではないのだが、二人が目当てにしたのはもうひとつ話題になっている甘味だった。
 瀞霊廷内で最も歴史が古い老舗中の老舗として別格扱いになっている「喜旬堂」という屋号の菓子舗がある。こちらも、瀞霊廷の中心部に店舗を構えてはいるが、別格の老舗というにはいささかこぢんまりとしていた。というのも、喜旬堂は上・中級貴族や裕福な商人が顧客向けに催す茶会で供される菓子を注文販売するのを商いの中心としていたからだ。茶菓子が喜旬堂のものか否かで茶席の格が変わる、と称されるほどの高級菓子店である。一般客に対しては落雁などの日持ちのする干菓子のみを細々と販売しているだけなので、店舗は小さくても問題がなかったのだ。上生菓子は貴族の茶席でしか巡り合えないものだった。
 乱菊も絢女も護廷隊長格の立場で上級貴族の茶席に招かれることがあるので、茶菓子として喜旬堂の上生菓子を口にした経験はあった。練りきりの蕩けるような滑らかさ、きんとんのほろほろと繊細な舌触り、くどくない品の良い甘味とどれをとっても一級で、別格扱いの老舗の凄みを見せつけられた思いがしたものだ。しかしながら、一般販売していないだけにおいそれと口に出来ない菓子だった。この喜旬堂の上生菓子が一日限定十二個の制限付きながら、上弦の月で味わえるのだ。
 そんな訳で、どちらかというと乱菊に合わせることの多い絢女が珍しく、
「岸谷の『上弦の月』に行ってみたいの」
と提案し、乱菊も諸手を上げて賛成したのだった。
 五番隊隊長の名で予約を入れて限定品の上生菓子を確保した上で、二人は岸谷を訪れた。岸谷には隠れ家風の食事処やこだわりの雑貨を商う雅な商店も点在していた。そこで、まず、茜屋という小料理屋で松花堂弁当形式の上品な昼膳をいただき、点在する雑貨店を覗いてまわって時間を過ごしてから、昼の八つの少し前に上弦の月に入った。
 そこで、取材に来ていた瀞霊廷通信部の二人の女性編集員と遭遇したのである。なんでも、次号で春の新作甘味特集を組むらしく、話題の甘味処を取材に廻っているということだった。
 護廷美女番付の東西両横綱を張る美人隊長格揃っての登場に目の色を変えた編集員は是非とも取材に協力してほしいと乱菊と絢女に頼み込み、二人は気安くそれを了承した。甘味を食しているところを写真に撮られるくらいどうということもなかったし、感想を述べるのも別に苦ではなかったからだ。
 非番だったので、絢女も乱菊も死覇装ではなく艶やかな私服姿だった。上品な藍大島に青竹色地の紅型帯の絢女と深緋色に薔薇を散らした小紋に鉄紺の小袋帯を文庫に結んだ乱菊が、向かい合った席で楽しそうにおしゃべりし、微笑みながら抹茶を飲み、喜旬堂の上生菓子を口にする姿は素晴らしい絵面で、美女二人を取材に引き入れられた編集員も、紹介・宣伝される側となる上弦の月の店員たちも思いがけないなりゆきにほくほくしていた。乱菊と絢女も、普通に客として訪れていたら絶対に見られない、店で使用している茶道具の数々や趣のある抹茶椀などを記者と一緒に見せて貰い、役得に満足だった。
 和やかに取材が終わり、乱菊たちは記者たちと連れ立って店を出た。帰る方向は一緒だったので、そのまま彼女たちは護廷のある中心部に向かった。乱菊は編集員の女性死神から取材した他の甘味の店の情報などを聞き出し、編集員も憧れの女性隊長格に親しく話が出来て感激している様子で、楽しげに会話の弾む帰路だった。

 だが、その楽しい時間は不意に断ち切られた。

 岸谷を抜けて、隣接する鶯田地区の田舎道を歩いていた時のことだった。
 道の片側に繁る林の木立の中から男が飛び出して来たのだ。男は通せんぼするかのように四人の進行方向に仁王立ちで立ちはだかった。
「何、こいつ?」
 乱菊が不快そうに呟き、絢女と記者たちがいぶかしげに眉を顰めた時、男は纏っていた外套の前を勢いよく開いて見せた。
    !?」
 四人の女性たちは瞬間、悲鳴を上げることすら忘れて硬直した。男は外套の下に何も身に着けておらず、男の象徴たる股間のいちもつが天に向かってそそり立っているのがもろに目に入ったのだ。
 女性たちの反応に、男の頬に薄ら笑いが浮かんだ。
「ぎゃひぃぇぇ!!!!」
「きゃあぁぁ!!!!」
 数秒遅れて、甲高い悲鳴が上がった。乱菊とインタビュー担当の編集員の女性である。ふたりは耳まで真っ赤に染め上げ、両手で顔を覆って目を背けた。
 それとほぼ同時に、絢女が一歩、前に出た。
 その時点でまだ硬直が解けていなかった写真師カメラマン役の女性編集員は、えっ、となって絢女を目で追った。
 変態露出狂男の目の前に立った絢女は、おもむろに言葉を紡いだ。

「貧相」

(ええええええぇぇぇ!!!!)

 絶対零度の冷徹な声音、侮蔑に満ちた微笑。
 写真師カメラマンも衝撃を受けたが、変態露出狂男のダメージは鈍器で殴られたも同然だった。口許に浮かんでいた厭らしい薄ら笑いが引き攣り、天を衝いていた怒張がみるみると萎れて垂れ下がってゆくのを、写真師は確かに見た。
 見た目でいうと、絢女の上品さと清楚さは四人の中ではダントツである。普通なら、一番恥ずかしがって、乱菊のように真っ赤になって顔を背け逃げてゆくはずの人物からの、「貧相」という破壊力のあり過ぎる言葉の攻撃に、今度は露出狂男が固まる番だった。
「いつまでも、」
と絢女は言葉を継いだ。
「お粗末なものを晒しているんじゃありません」

 写真師はしっかりと見届けた。
 絢女が草履の底を使って、正確に男の玉を蹴り上げたのを。しかも、中央の本尊を巧みに避けて、素早く左右ともを蹴り潰したのだ。
 叫び声すら上げず、男はその場に仰向けに倒れた。倒れる際に後頭部をしたたか地面にぶつけた様子だが、絢女は一切頓着しなかった。道端に落ちていた木の枝を拾い上げると、
「だから、お粗末なものを晒すんじゃありません、って」
と言いながら、木の枝で地面に広がった外套をめくり上げると、勢いを付けて男の股間に被せた。どうやら、手で外套に触れることさえ汚らわしかったようだ。それから、帯に挟んでいた伝令神機を取り出すと、砕蜂に連絡を取った。
「砕蜂隊長、申し訳ありません。鶯田で露出狂の変態男を捕縛しました。引き取りに警邏隊を寄越して頂けませんか?」
 写真師の女性編集員は、一連の冷静沈着にして容赦のない対応を呆然と眺めていた。そこに、漸く衝撃から立ち直ったらしい乱菊が寄って来た。
「相変わらず、あんたって容赦ないわね。この手の男に」
「当然でしょ? こういうのに掛ける情けなんてないわ」
と絢女。彼女は続けて、
「まったく。天下の往来でこんなの晒すものじゃないのは当然だけど、あんな貧相なのをよくもまぁ、嬉しそうに見せびらかせたものよね」
と言った。
 その言葉にぴくっと反応したのは乱菊と一緒になって顔を背けていた女性編集員である。非常事態に遭っても、絢女の失言を聞き洩らさなかった点はさすがに瀞霊廷通信の編集員というべきであろうか。
「ま、確かに貧相だったけどさ」
と乱菊が応じた。
「そこはあんまり関係ないんじゃない? この手の変態には。ただ女の子を驚かせたいのよ」
「そうか…」
と黙り込んだ絢女たちに、おずおずと編集員が話しかけた。
「あのう…」
 二人は振り返ると、
「あら、なぁに?」
「びっくりしたでしょう? あんたも災難だったわね」
と編集員に笑顔を向けた。
「すみません。絢女隊長にちょっと伺いたいのですが…」
「何かしら?」
「あの…、『貧相』っておっしゃっていたのは」
「ええ?」
「あの変態露出狂を怯ませる為のわざとの言葉じゃなくて、本気でおっしゃっています?」
「…」
 変態男には冷静だった絢女の顔が、みるみるうちに朱に染まった。
「え? いえ、その…」
「絢女隊長?」
「…ごめんなさい! 私、比較になるものをひとつしか知らなくて…。えっと…、一般的にはそんな貧相ってわけでもなかったの…かしら…?」
 編集員はその逆質問には答えないまま、乱菊に向き直った。
「松本副隊長のご意見はどうでしょう? 『貧相だった』と賛同していらしたようですが」
 振られた乱菊も慌てた。
「あ、いや…、その…ね?」
「松本副隊長も貧相だと感じられましたか?」
 先ほどまで悲鳴を上げて目を背けていた女性とは思えないほど、編集員はぐいぐいと迫ってきた。妖艶美女などと呼ばれているが、実体としての経験値は乏しい乱菊は完全にテンパってしまった。
「どうですか?」
「えっと…、あの…」
「松本副隊長、如何ですか?」
「その…」
「松本副隊長?」
 ついに、
「…隊長に比べたら…貧相だったわよ…」
 乱菊はぽつりと呟いた。だが、編集員はそこで追及を緩めなかった。
「なるほど、日番谷隊長に比べるとお粗末だったと…。では、他の男性と比べてはどうでしょう?」
「はい?」
 乱菊は目を瞬いた。
「何を…?」
「つまり、日番谷隊長以外の男性と比べては如何だったかと伺っております」
「…」
「どうでしょう? 松本副隊長のご経験に照らして、どうでしょう?」
「…経験って…」
 乱菊は救いを求めるかのように絢女を見た。しかし、絢女は絢女で耳たぶから首筋までを真っ赤に染め上げたまま絶句していて、なにひとつ助けにはならなかった。
「松本副隊長。如何ですか? やっぱり貧相ですか」
 記者魂というべきか、有無を言わさぬ迫力で迫る女性編集員。
「知らないわよう!」
 ついに乱菊は頭を抱えてその場にしゃがみこんでしまった。
「あたしだって、隊長としか比較できないわよ!」
 思わず口走ってしまった乱菊に、女性編集員のまなこがきらりと鋭く光る。
「初恋の人のなんて、もう何十年も昔で覚えてないしっ!! 知らないわよ!」
「…つまり」
と畳み掛けられて、乱菊は涙目のまま編集員を見上げた。
「松本副隊長の男性経験は初恋の方と日番谷隊長のお二人だけ」
「…」
「でもって、初恋の方は何十年も昔なので思い出せないから、比較対象となるのは日番谷隊長のみ」
    
「ということでよろしいですね」
 真っ赤になって撃沈した乱菊と絢女の耳に、写真師カメラマンの女性がシャッターを切る音が虚ろに響き渡った。

 何しろ、瀞霊廷通信の編集部員が一部始終を目撃していたのだ。
 鶯田に出没した変態露出狂捕縛の顛末は翌朝には号外となって、護廷に流布していた。
 二人の編集員は徹夜で良い仕事をしたらしい。
 無論、絢女による「貧相」発言も、それを追認した乱菊の言葉も、ついでに五番隊隊長と十番隊副隊長の男性経験までが、見事に暴露された。といっても、絢女の方は失踪前の五番隊席官時代の禁欲的な振舞いと、叛乱終結後ただちにギンと付き合い始めた事実から護廷中が予想していた事態であったので、特ダネとは言い難かった。真に暴露となったのは乱菊である。

 マジか!

 おおよその事情を推し量っていた隊長格と十番隊隊員以外のほとんどすべての男性死神(と一部女性死神)に、そのニュースは衝撃をもたらした。

 更に男性死神の興味を煽ったのは、絢女と乱菊が露出狂男に対する比較対象物としたものの正確な大きさについてである。
 それについて、記事の附記として以下のような意見が添えられていた。

<事件の場に居合わせ、露出狂男を目撃した瀞霊廷通信・記者Aさん(♀)の見解>
ぶっちゃけたことを申し上げますと、今付き合っている彼氏とあんまり変わらなかったです。
なので、あれが『貧相』ならかなり悲しいです。

<同じく居合わせた瀞霊廷通信・写真師Bさん(♀)の見解>
御大層な代物ではなかったのは確かです。ですが、『貧相』と罵倒されるほどお粗末でもなかったんじゃないかと。
ちなみに、私が比較対象としているサンプル数は片手以上両手未満ですから、普通に経験があるくらいです。

<露出狂男の治療に当たった四番隊隊員Cさん(♂)の見解>
犯人は絢女隊長の局部打撃により一時的な勃起障害に陥っています。この為、勃起状態での評価は出来かねます。
通常状態での評価は、太さについてはおそらく成人男性のごく平均的な数値に近いでしょう。長さは心持ち短めです。

 号外を読んだ十番隊長の、
「松本おぉ!!!!!」
という怒声が十番隊隊舎に響き渡ったことも。
 三番隊執務室で、
「気持ちはよう分かるけど、選りによって『貧相』はないわ」
という呟きが洩れたことも。
 さらに翌日になって、五番隊隊長と十番隊副隊長がともにげっそりとした表情を浮かべ、腰を庇うような歩き方をしていたことから、
「『ご立派』なもので責められたらしい」
と囁かれたことも。
 瀞霊廷通信編集部には預かり知らぬことであった。

 そして、三ヶ月後。
 瀞霊廷通信が毎年恒例で発表している死神ランキングに異変が発生した。
 これは瀞霊廷通信編集部が現世の某雑誌の有名なランキング企画をパクったもので、男性死神部門と女性死神部門、総合部門に分かれてさまざまなランキング投票の結果のベスト十位までの発表を行うものである。
 ランキングとしては「旦那さんにしたい男性死神」・「お嫁さんにしたい女性死神」・「上司にしたい死神」といった割合スタンダードなものから「罵倒され、踏まれてみたい(下僕になってみたい)女性死神」という類のマニアックなものまで多岐に渡る。
 異変があったランキングは以下の通りである。

<罵倒され、踏まれてみたい(下僕になってみたい)女性死神>
二位以下に大きく差を付けて砕蜂隊長独り勝ちが続いていたランキングで、砕蜂隊長まさかの二位転落。僅差で一位に躍り出たのは日番谷絢女五番隊隊長。

<お嫁さんにしたい女性死神>
抱いてみたい、恋人にしたい女性死神部門では連続一位を獲得していながら、お嫁さんにしたい部門ではランキング内に入ることがなかった松本乱菊十番隊副隊長が第四位につける大躍進。

<女性死神が選ぶ、この人なら同性でも抱かれていい女性死神>
これまでランキング外だった日番谷絢女五番隊隊長がいきなり三位にランクイン。一方、例年、二位から五位の上位を定位置にしていた松本乱菊十番隊副隊長は九位に転落。

<守ってあげたい女性死神>
ランキング入りしたことがなかった松本乱菊十番隊副隊長が五位に大躍進。

<ドS責めをしてみたい女性死神>
松本乱菊十番隊副隊長がベスト十位外から第四位につける大躍進。日番谷絢女五番隊隊長は昨年比八位から二位にランクアップ。

 この結果が公表された日。
 常にも増して眉間の皺の数と深さを増した十番隊隊長と、底意地の悪さと嫌味に一層の切れと磨きがかかった三番隊隊長が護廷を震撼させたという。

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 7周年記念リクエスト小噺 その9

 これにて7周年記念フリーリクエスト企画はコンプリートです。「2015年内」を目指していたのに、「2015年度内」コンプリートになってしまいました。最後になってしまったリクエスターのちょびぃさま、本当に長らくお待たせして申し訳ありません&リクエストありがとうございました。
 リクエストは「絢女隊長と乱菊さんの瀞霊廷での人気ぶりに隊長’Sがムッとする話」でした。補足として「痴漢だかストーカーだかに付きまとわれたことで絢女隊長は『女の敵には全く容赦しない怖くて厳しい』面を、乱菊さんは『意外と初心で庇護欲をくすぐる弱い』面を見せてしまいギャップ萌えで人気上昇」とありましたので、そっち方面を考えてたら何故か下ネタになってしまったというお粗末。
 イメージ的にストーカーとか痴漢とかの物理的被害を加えてくる相手の場合、乱菊さんは鉄拳制裁を下しそうなので、心理ダメージのみの愉快犯・露出狂でギャップ萌えを狙ってみました。まぁ、妖艶美女の乱菊さんが真っ赤になっているそばで、絵に描いたような清楚・淑やか美女な絢女に冷徹に「貧相」と罵倒されたら、露出狂男もショックでしょう。
 隊長’Sがムッとする場面はあっさり抽象的ですみません。それから、隊長’Sのサイズについてはご想像にお任せします。三・十番隊隊長はこの事件の後しばらく、(同性からガン見される為に)瀞霊廷内の温泉施設に行けなかったそうです。時間軸は叛乱終結後、七、八年めくらいを想定しています。

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2016.03.12